米Microsoftは,Linuxディストリビュータの米Xandrosに対し「Exchange」および「Outlook」関連の通信プロトコルをライセンス供与する。これにより,Xandrosのメール・サーバー「Scalix」とMicrosoft製メッセージング・ソフトウエとの相互接続性が向上するという。

 Scalixは,「Microsoft Outlook Express」と似た使い勝手のAjax対応メール環境。オープンソース・ソフトウエア版と有償版が存在する。Xandrosは,開発元である米Scalixを買収してScalixを獲得した(関連記事:LinuxディストリビュータのXandros,AjaxグループウエアのScalixを買収)。

 またXandrosは,WindowsとLinux間での「システム管理の相互接続」「サーバーの相互接続」「オフィス文書の互換性確保」「特許使用許諾」「販売/マーケティング支援」に向け,Microsoftと技術/事業/マーケティング/特許に関する契約を結んでいる(関連記事:LinuxディストリビュータのXandros,Microsoftと技術/特許契約を締結)。

 この通信プロトコルのライセンス供与により,両社はMicrosoftの電子メール・プロトコルに対応したモバイル機器/パソコン用メール・ソフトウエアとScalixメール・サーバーの間で,相互接続性を強化する。具体的には,Scalixメール・サーバーが「Exchange ActiveSync protocol」および「Outlook Exchange Transport Protocol」に対応し,無線通信経由で「Microsoft Exchange Server」や各種メール・クライアントのメール・メッセージ,カレンダー,アドレス帳,タスク・リストなどを同期できる。

 米メディア(InfoWorld)によると,Xandrosは対象プロトコルを実装した成果物を6~12カ月後に提供できるという。

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