写真 IBMとの提携を伝えるサンのホームページ
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 米IBMと米サン・マイクロシステムズは現地時間8月16日、サンのOS「Solaris」をIBMのサーバーに搭載することで提携強化したと発表した(写真)。IBMのビル・ザイトラー上級副社長は「顧客がx86ベースのSolarisに移行するのを支援するため、提携を拡大する」と説明する。両社は05年6月に、SolarisやJavaで提携することを明らかにしている。

 「IBMはサンとx86プラットフォームで最初に提携関係を結んだ大手ベンダーであり、サン以外でSolaris搭載のブレード・サーバーを提供する初の大手ベンダーだ」(ザイトラー上級副社長)という。両社は今回の合意を基に、IBMのサーバー上でSolarisを安定的に稼働させるため、テスト環境の拡充や必要なシステム資格の取得といった分野に投資する。

 IBMはブレード・サーバー「BladeCenter」の一部でSolarisをサポートしているが、これを強化。具体的には、ブレードサーバーの「BladeCenter HS21」「同LS41」、x86サーバの「System x3650」「同x3755」「同x3850」にまで拡大する。

 今回の提携関係の強化は、ミッドレンジ以上のサーバー分野での勢力図に影響がある。サンは富士通と共同でSPARCベースのSolaris搭載サーバー「SPARC Enterprise」を開発し、市場に投入。富士通「PRIMEPOWER」とSun「Fire」の後継機を一本化している。一方、IBMがSolarisのサポートを強化し、世界中のSolarisユーザーにIBMプラットフォームでの一本化を促すのは必至。本来はSPARC Enterpriseに移行するユーザーが流れる可能性がある。