ジャストシステムは2007年8月9日、同社のワープロソフト「一太郎シリーズ」に見つかったぜい弱性を解消するアップデートモジュール(修正パッチ)を公開した。同社Webサイトからダウンロードできる。

 今回の修正パッチで解消されるぜい弱性は、米シマンテックが2007年8月2日に報告したウイルス「Trojan.Tarodrop.D」が悪用するもの。同社が報告した時点では、修正パッチが未公開のゼロデイウイルスだった。

 このウイルスの実体は一太郎の文書ファイル(拡張子はjtd)。今回の修正パッチを適用していない一太郎では、このファイルを開いただけでウイルスプログラムが動き出し、ユーザーのキー入力情報などを盗む別のウイルス(キーロガー)が生成およびインストールされる。

 シマンテックの報告後、ジャストシステムでもぜい弱性の存在を確認したことを発表。そして今回、ぜい弱性を解消する修正パッチを公開した。修正パッチは同社Webサイトからダウンロードできる。なお、現在公開されている修正パッチを適用すれば、過去に見つかったほかのぜい弱性も修正できる。

 ジャストシステムでは、今回の修正パッチを適用している場合でも、「身に覚えのない電子メールに添付されている一太郎文書ファイル」や「信頼性が保証されていないWebサイトなどにある、出所の不明な一太郎文書ファイル」は開かないよう注意を呼びかけている。