イー・アクセスは8月8日,2008年3月期の第1四半期(2007年4月1日~6月30日)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比5.7%増の151億400万円。ADSL事業は低価格サービス利用者の割合が増加しARPU(1契約者あたりの平均収入)が低下,前年同期比で減収だった。それをモバイル事業のサービス開始による売上高が上回ったため増収となった。営業利益は15億600万円の赤字。これはモバイル事業の開始に伴う販促費や基地局建設による基地局の場所などの賃貸料が増加したためとする。

 当期(第1四半期)純利益は前年同期比56.5%増の15億1600万円となった。これは,イー・モバイルの株式の一部を売却した利益が作用したことが一因。

 同社は5月31日に連結子会社であるイー・モバイルの株式の一部を売却し,イー・モバイルは6月1日から持分法適用関連会社となっている。そのためイー・モバイルの4月1日から5月31日までの経営成績は連結され,6月1日移行は持分法による投資損益として反映されている。

 ADSL契約者数は,前期の通期決算の際に今期の見通しとして「クォータごとに1万~2万減はありうる」としていたが,6月末時点では191.2万。3月末時点の192.5万からやや減少したが,「モバイル・サービスとのセットやISPとの連携により獲得は順調だが,年度末と年度初めで出入りがあるため」と見ている。一方モバイル事業の契約者数は6月末で6万200。こちらは2008年3月末で30万を目指すと表明している。