米Sun Microsystemsが米国時間8月7日,新型マルチコア・プロセサ「UltraSPARC T2」(開発コード名は「Niagara 2」)を発表するとともに,同プロセサを他社に販売する計画を明らかにした。

 UltraSPARC T2は,「UltraSPARC T1(関連記事:米Sun,同時に32スレッドを処理可能な8コア・プロセサ「UltraSPARC T1」を発表)」(開発コード名は「Niagara」)の後継プロセサ。演算コアを8個搭載し,マルチスレッド化技術「CoolThreads chip multithreading(CMT)」により一つのコアでUltraSPARC T1の2倍にあたる8個のスレッドを実行できる。

 各スレッドで個別のOSを動かすことが可能。1個のUltraSPARC T2で64ウエイ・システムを構築できる。1スレッド当たりの消費電力は2W未満で,「競合プロセサに比べ10分の1から30分の1」(Sun)という。

 Sunは,UltraSPARC T2を自社製サーバーに採用するほか,サーバー/ストレージ/ネットワーク機器向け汎用プロセサとして外販していく。量産出荷は2007年第3四半期中に開始する。価格は1000ドル未満から。

 またSunは,UltraSPARC T1と同じく,UltraSPARC T2の設計情報などをオープンソースとして公開する。ライセンスはGNU General Public License(GPL)を適用する(関連記事:米Sun,「UltraSPARC T1」の設計情報をオープンソースとして公開)。

 米メディア(InfoWorld)によると,製造プロセスルールはUltraSPARC T2が65nm,UltraSPARC T1が90nmという。さらに同メディアは,Sunが2008年上半期に2ウエイ以上のシステム向けNiagaraプロセサ,2008年下半期に16コア・プロセサ「Rock」(開発コード名)をリリースすると報じている(関連記事:Sun,ハイエンド向け新型プロセサ「Rock」をテープアウト,2008年後半にリリース)。

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