Perl,Ruby,PHP,Python,JavaScript,Io,Clean,R,Lua,なでしこ,xtal,Sukuna,crowbar,XUL,Gauche,Lisp,Coq---8月4日,イベント「Lightweight Language Spirits(LL魂)」が開催された。軽量言語,スクリプト言語と呼ばれるプログラミング言語が一堂に会するカンファレンスである。

 アプリケーションの開発と修正に求められるスピードがますます速まるにつれ,JavaやC++などの重量言語に比べ開発効率にすぐれるとされる軽量言語への注目が高まっている。タイトルにLLを冠したイベントは2003年のLL Saturday以来5年目となるが,昨年LL Ringの約300名から,今年は約750名以上と参加者も拡大した。

 
LL魂会場
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“日本最初のハッカー”東大名誉教授 和田英一が語る「ハッカー気質」

 基調講演に立ったのは“日本最初のハッカー”と呼ばれる東京大学名誉教授,IIJ技術研究所所長 和田英一氏。トランジスタとも真空管とも異なる原理に基づくパラメトロン計算機 PC-1におけるハッキングや和田研フォントの開発,Happy Hacking Keyboardで知られる人物である。

 
“日本最初のハッカー”東京大学名誉教授 和田英一氏
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 和田氏の講演の題名は「ハッカー気質について」。和田氏はレオナルド・ダ・ビンチが公案した楕円コンパスから始まって機械式の潮汐予測機,機械微分解析機などの“歴史上のハードウエア・ハッキング”を紹介,ハッカーの歴史の奥深さを示した。

 
機械微分解析機
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 和田氏は「Hacker's Dictionary」の項を引き「特に大事なのがplayfulすなわち遊び心と書かれている」とハッキングの要諦を説明。プレゼンテーションではPostScriptのプログラム書いた楕円コンパスのアニメーションを披露するなど“現役ハッカー”としての健在ぶりを感じさせた。

【訂正】
掲載当初,日本UNIXユーザ会が主催と書いておりましたが誤りで,主催は「LL魂実行委員会」です。また参加者は当初500名以上としておりましたが正確には約750名です。お詫びして訂正いたします。(2007.08.07)