NTTドコモとウィルコムは8月6日,NTTドコモのPHSサービスからウィルコムのPHSサービスへ乗り換えるユーザーに対して,同番移行や端末無償提供などの移行優待措置を行うと発表した。9月1日からNTTドコモが用意するサービス・センターで受け付けを開始する。

 優待内容は,大きく三つある。一つは,NTTドコモで使っている電話番号をそのままウィルコムで使えるようにする同番移行。もう一つはウィルコムの契約手数料2835円と一部機種の端末代金を無料にすること。三つめは,長期割引の契約年数の引き継ぎである。代金無料となる機種は,音声端末が「WX320K」「WX220J」「nico.」の3機種,データ通信カードが「AX420N」「AX420S」の2機種となる。

 ただし同番移行に関しては,一部のユーザーは対象外となる。「ウィルコムで使えない電話番号体系をNTTドコモが使っているケースがあるため」(ウィルコム)という。

 優待措置にかかるコストは,NTTドコモとウィルコムが共同負担する。コスト負担をしてまで他社サービスへの乗り換えで優待措置を行うのは異例のこと。NTTドコモは2008年1月7日にサービスを終了するが,6月末時点で37万4000契約が残っている。スムーズにサービスを終了するため,優待措置でユーザーの移行を進めたい考えだ。

 NTTドコモは4月27日にPHSサービスを2008年1月7日に終了することを発表し,その際,ウィルコムへの移行優遇措置を検討しているとしていた(関連記事)。だが3カ月以上にわたって,その内容を明らかにしていなかった。なお,NTTドコモのFOMA携帯電話への乗り換えについては,以前から,携帯電話全機種の無償提供などの優待措置を実施済みである。

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