2007年8月1日、マイクロソフト中国法人がWindows Vistaの大規模な価格改定を発表した。Windows Vista Home Basicは現状の1521元(2万3940円、1元=15.74円で計算)をその3分の1以下となる499元(7854円、同)に、同Home Premiumについて1802元(2万8363円、同)をその半分以下となる899元(約1万4150円、同)に値下げする。BusinessやUltimateについても大幅値下げするとしている。また、中国国内のメーカー向けOEM製品についても、300~400元(4722~6296円、同)で提供する。今回の値下げの結果、中国においてはWindows XPとWindows Vistaの価格が逆転した。

 2007年7月末にマイクロソフトは「Windows Vistaは発売からの半年で全世界で6000万本を販売した」と発表したが、中国での販売はあまり好調でないようだ。中国メディアの北京青年報は、「中国最大の正規版ソフト販売チェーンの『連邦』において、パッケージ版の同製品はいまだ4000本しか売れていない」と報道している。

 中国国内では、現在も海賊版のはんらんが続いている。海賊版利用者の言い分は、OS価格がパソコン1台分にも匹敵するなど、中国の所得水準と比較して高いという点。今回の価格改定は、こういったユーザーの声に対応したとみることもできる。

 ただし、価格改定に消費者の反応について、北京青年報は「改定後の価格について、調査対象の半数が『まだ高すぎる』と思っている」という調査結果を紹介している。