米Microsoftは,「Windows Vista」のパフォーマンスを様々な方法で劇的に向上できる一連の修正パッチについて,ひそかに試験を開始した。この修正パッチは,8月に予定されている月例パッチ「Patch Tuesday」で公開される可能性がある。サイズの大きなデータのコピーや移動の処理速度,ビデオ・カードの互換性や信頼性に関する問題を解消するほか,スリープ・モードについても改善する。

 ある修正パッチのドキュメントには,「当アップデートでは,一部のWindows Vista搭載パソコンに影響を与えている可能性のある,大量の独立した問題を解決する」と書かれている。「修正対象の問題は,顧客から『Windows Error Reporting』サービスや製品サポートなどを経由して報告された。当アップデートをインストールすると,一部の状況でパフォーマンスと応答性が向上し,様々な状況でWindows Vistaの信頼性が改善する」(同ドキュメント)。

 Windows Vistaのパフォーマンスはおおむね素晴らしいが,大量データのコピーおよび移動処理に問題があると報告するユーザーは多く,こうした処理の速度がWindows XPよりも遅いという情報もある。Microsoftが提供する修正パッチの一つはコピー/移動処理を含む問題を修正し,ほかの修正パッチは信頼性と互換性の面に対策を施すようだ。修正パッチはすべて,32ビット版と64ビット版が別々に提供される。