冒頭のあいさつで「インターネットは道路と同じ」と説明するトレンドマイクロの沢昭彦コンシューマビジネス統括本部本部長バイスプレジデント
冒頭のあいさつで「インターネットは道路と同じ」と説明するトレンドマイクロの沢昭彦コンシューマビジネス統括本部本部長バイスプレジデント
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ウイルスについての講義。ウイスルはどこから来るのか、感染すると何が起こるのかを、イラストなどを使って分かりやすく説明
ウイルスについての講義。ウイスルはどこから来るのか、感染すると何が起こるのかを、イラストなどを使って分かりやすく説明
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笑福亭松枝さんが登場して落語を披露
笑福亭松枝さんが登場して落語を披露
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落語を聞きながら大笑いする参加者
落語を聞きながら大笑いする参加者
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 「ウイルスとかけて野球ととく、その心は…“かんせん”がつきもの」――これは小学生がウイルスをお題にその場で考えたなぞかけ。トレンドマイクロが2007年8月2日に開催した、子供向けのセキュリティセミナー「セキュリティ落語」でのひとこま。

 トレンドマイクロは、2004年から毎年、夏休み前に子供向けの自由研究体験教室を開いている。目的は、子供たちに安全で楽しいインターネットの使い方を学んでもらうため。4回目となる今年は“落語”を介して、ネットの怖さと安全な使い方をレクチャーした。参加者はネットで募集。小学4~6年生の親子14組が出席した。

 プログラムは計3時間。最初の40分は、同社社員がインターネットやウイルスについて語った。最初は「偉い人」として、コンシューマビジネス統括本部本部長バイスプレジデントの沢昭彦氏が登場。「インターネットは道路と同じ。注意しながら安全に使おう」と子供たちにセキュリティの大切さを説明した。その後は、同社社員によるウイルス講座。「信頼できるホームページだけ見るようにしましょう」「ホームページに名前やアドレスを書くとき、何かをダウンロードするときは大人に相談してからにしよう」と、子供たちに日ごろの安全な利用方法を説明した。もちろん、セキュリティソフトが身を守るために必要なツールであることも付け加えていた。

 静かに講義を聞くこと40分。子供たちの注意力が落ちてきたところで、メインの落語の時間となった。今回、落語を披露してくれるのは、人権、教育、環境、悪徳商法などをテーマとした新作落語を多数演じている笑福亭松枝さん。テレビで人気の笑福亭鶴瓶の兄弟子だ。松枝さんが登場して話し始めると、一気に子供たちは笑顔に。子供たちでも分かるだじゃれで気を引き、落語「てれすこ」で落語の面白さを解説。そして参加者全員の大喜利へと流れ込んだ。

 大喜利は、松枝さんが司会になり、なぞけかけ、あいうえお作文、一から十などを参加者の親子と楽しんだ。冒頭のなぞかけは、この大喜利で出たもの。ある子の親は、「セキュリティとかけてパンととく、その心は…ソフトな感じ」という、うまい回答も。最後まで参加者の笑いは絶えなかった。

 全体として、セキュリティに関するまじめな講義は少なめだったが、子供がセキュリティについて考えるきっかけとしては十分。参加した親子は、「セキュリティの講座を受けた」というだけで進歩したはずだ。