日米欧の大手コンピュータ企業/通信会社で組織する業界団体Computer&Communications Industry Association(CCIA)は米国時間8月1日,Major League Baseball(MLB),National Football League(NFL)といったスポーツ関係団体や米NBC Universalなどが「著作権を不当に主張している」として,米連邦取引委員会(FTC)に苦情を申し立てた。

 申し立ての対象となったのは,MLB,NFL,NBC Universal,米DreamWorks,米Harcourt,米Penguin Groupの6団体。CCIAは,これらの団体と企業が「不正かつ脅迫的なメッセージを通じて権利を不当に主張」しており,「長期にわたって消費者を欺いてきた」と主張している。CCIAは,今回の申し立てを通じて,消費者のコンテンツを利用する権利を保護し,これらメディアやスポーツ関連団体がこの権利に関して,どのように消費者を欺いてきたかを明らかにしたいとしている。

 CCIAの会長兼CEO(最高経営責任者)を務めるEd Black氏は,「スポーツの試合,DVD,書籍の冒頭に表示される著作権に関する警告は,消費者を教育する目的ではなく,威圧することを目的としている」と指摘。「これは,表現の自由に対する攻撃であり,連邦法および憲法で消費者が保障されている合法的な活動を控えるように仕向けるものである」としている。

 CCIAは,これら団体が不正に著作権を主張することは,連邦取引委員会法にも反しており,デジタル・メディアに関連する新しい製品やサービスに対する需要が減少するなど,情報通信業界にも悪影響がある,としている。

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■変更履歴
タイトルおよび本文の一部で,Major League Baseballの略称を「MBL」と表記していましたが,正しくは「MLB」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2007/08/02 14:35]