総務省は、2008年度版の「ICT国際競争力強化重点技術戦略」を公表した。2007年4月に公表した「ICT 国際競争力懇談会最終とりまとめ」を踏まえて策定された「ICT 国際競争力強化プログラム」を受けたものであり、2008年度の研究開発における重点領域を示したものだ。

 同戦略では、「次世代ネットワーク」「ワイヤレス」「デジタル放送」を重点3分野とする。この3分野を中心に重点テーマを抽出、国際競争力強化に結びつけるための方策も示している。

 具体的なテーマは、次世代ネットワーク分野では「新世代ネットワークアーキテクチャ技術」「ユビキタスプラットフォーム技術」「次世代IPネットワーク技術」「フォトニックネットワーク技術」「新ICT パラダイム創出のための技術」、ワイヤレス分野では「超高速無線アクセス技術」「コグニティブ無線技術」「端末プラットフォーム」「ITS(高度道路交通システム)技術」「電波資源開発技術」、と5テーマずつ選んだ。デジタル放送分野では、「超高精細映像技術」「IP放送技術」の2テーマを選んでいる。そのほかの分野としては「音声翻訳技術」「超臨場感コミュニケーション技術」「脳情報通信技術」「ネットワークロボット」「災害情報通信システム」「情報セキュリティ」の6テーマを抽出した。

 この18テーマから、特に資金面で支援し、早急かつ重点的に取り組むべきものとして、重点テーマを7個抽出した。具体的には「新世代ネットワークアーキテクチャ技術」「ユビキタスプラットフォーム技術」「コグニティブ無線通信技術」「端末プラットフォーム」「超高精細映像技術」「音声翻訳技術」「超臨場感コミュニケーション技術」である。