米連邦通信委員会(FCC)は米国時間7月31日,オークションを予定している700MHz無線周波数帯のルール改定を発表した。「全米に相互接続性の高い公共安全向けのブロードバンド・ネットワークを構築し,消費者には革新的な無線ブロードバンド・サービスへの手軽なアクセスを提供できるようにするため」(FCC)としている。

 698M~806MHzの周波数帯(通称700MHz帯)は,現在テレビ放送に使われているが,2009年2月17日のデジタル放送への完全移行にともなって未使用となる。デジタル放送への移行に関する法規(DTV Act)では,FCCに2008年1月28日までに商用サービス向け帯域幅のオークションを開始するよう義務づけている。

 FCCは,700MHz帯の62MHz幅についてオークションを実施する予定。今回FCCが承認した改訂では,このうち746M~757MHzおよび776M~787MHz(合計22MHz幅)で各種デバイスおよびアプリケーションへのよりオープンなプラットフォームを実装するよう求めている。

 700MHz帯オークションに関しては,米GoogleがFCCに対して「消費者の利益を優先するため」のルールを採用するよう要求する文書を7月9日付けで提出。4項目を柱としたオープンなプラットフォームをライセンス条件に盛り込むならオークションに参加するとの意向を7月20日に表明していた(関連記事)。4項目のうち「オープンなアプリケーション」と「オープンなデバイス」は今回の改訂に取り入れられたが,「サードパーティーへのホールセール」などは盛り込まれていない。

[発表資料へ]