米Microsoftは米国時間7月26日に,オンライン広告取引プラットフォームの米AdECNを買収することで両社が合意に達したと発表した。買収金額などの条件については明らかにしていない。Microsoftはこの買収を,広範な検索およびディスプレイ広告プラットフォームの開発戦略に向けた重要なステップと位置づける。

 AdECNは2003年に設立された,カリフォルニア州サンタバーバラの非公開企業。従業員は約30人。ディスプレイ広告の売り手と買い手がオークション方式で取引できる広告マーケットプレイスを運営している。

 同マーケットプレイスは,米店頭株式市場(NASDAQ)と同様の考え方でオンライン広告の取引を仲介する。従来の広告ネットワークと比べ,中立的で透明性があり,複数の広告ネットワークをまたがって自動取引が行えるという。

 Microsoftはこの買収によって,「広告主はより多くのインベントリにアクセスし,投資回収率の引き上げにつながる条件にあった掲載枠をより効率的に見つけられる。一方パブリッシャは,広告主に提供するインベントリの規模拡大を通じて,ページ・ビュー当たりの報酬を高めることができる」と説明する。

 買収手続きはMicrosoftの2008会計年度上半期(2007年7月~2008年1月)中に完了する予定。買収後のAdECNは,MicrosoftのOnline Services Businessに属し,引き続きサンタバーバラに拠点を置いて業務を継続する。

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