欧州連合(EU)と米政府は,EUの計画している全地球測位システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)「Galileo」と米国が運用中のGNSS「Global Positioning System(GPS)」において,民間向けサービスに共通の信号を採用することで合意した。EUがベルギーで現地時間7月27日に明らかにしたもの。

 EUと米政府は,GalileoとGPS間の互換性確保に向け,技術的な問題を検討していた。この合意により,新たな民間用の共通信号を「Galileo Open Service」と「GPS IIIA」に実装する。

 これにより,Galileo L1F信号とGPS L1C信号を,Multiplexed Binary Offset Carrier(MBOC)方式波形の利用に最適化できる。その結果,MBOC信号を受け取れる受信機でGalileoおよびGPSの追跡が可能となり,マルチパスやノイズ,干渉といった現象で測位の難しい環境でも精度を高められるという。また,測位可能な地域も拡大する。

 さらにEUは「新たな商用GNSS製品/サービスの開発機会が増える」と見込む。

[発表資料へ]