Web制作などを手がける角川グループの角川デジックスは2007年7月26日、動画共有サイト「YouTube」の動画識別技術の実証実験に協力すると発表した。今後、自社のコンテンツを利用して同技術が実運用に耐えうるものか、使い勝手はどうかなどを検証する予定。この実証実験に協力するのは日本では角川グループが初めてだという。

 YouTubeが実証実験中の動画識別技術は、著作権保護を目的としたもの。米ユーチューブは映像や音声の特徴を自動認識する技術を米グーグルの画像認識チームと開発している。コンテンツの権利を持つ所有者が誰なのかを明確に特定し、コンテンツ管理のデータベースを構築。違法コンテンツの存在をすぐに認識できる体制を整える予定だ。この実験には現時点で米ウォルトディズニーや米タイムワーナーなどが協力しているという。

 同技術がYouTube内で本格的に提供されるようになれば、「コンテンツを売るためのメディアとして利用できる。そうなれば、積極的に角川グループで保有しているコンテンツも投稿していきたい。角川チャンネルなども作っていければと考えている」(角川グループホールディングス)という。