NECネッツエスアイは7月25日、自社ソリューションのイベント「EmpoweredOffice Forum」を、東京都品川区の「THE GRAND HALL」で開催した。同社は7月5日、社員の生産性向上などを実現する最適なオフィス環境を提案するソリューション「EmpoweredOffice」（エンパワードオフィス）を発表している。今回のイベントは、このEmpoweredOfficeの具体像をしめすもの。会場内の展示スペースでは、実機を使ったデモンストレーションなどを実施していた（写真）。
EmpoweredOfficeは、NECネッツエスアイが直販営業の強化を狙い、既存の製品群をソリューションという切り口で改めて体系化したものだ。これまで同社は、「この製品を使うと、こんなことを実現できる」といった製品中心のアプローチだったという。カタログに掲載する情報も、製品の仕様やシステム/ネットワーク構成図など技術的な情報が中心だった。こうしたアプローチでは、製品のメリットを顧客に十分に伝えられないのでは、といった懸念があったようだ。
そこでNECネッツエスアイは今年4月、新たに「マーケティング本部」を新設し、各事業部のマーケティング担当部門から一部の人員を異動させた。全社のマーケティング活動を統括する機能を担えるようにして、「顧客が直面している、こんな課題を解決します」という顧客中心のアプローチに改めた。
NECネッツエスアイの強みは電源や電気、空調、LAN、IP電話などのコミュニケーションシステム、入退室管理などのセキュリティなどの構築や工事のノウハウにある。EmpoweredOfficeでは、こうした部分を訴求することで、社員の生産性向上などを促すことを狙う。
例えば、会場に展示していた「オフィス移転・統合ソリューション」では、電気工事や不動産会社などとの連絡、運送業者の手配といったオフィス移転にかかわるあらゆる作業を一手に引き受けるサービスを提供。それにIPコミュニケーションやセキュリティ、コラボレーションなどのシステムを活用した社員の生産性や利便性、セキュリティの堅ろう性を高める提案を組み合わせていく。
会場内では、オフィス移転・統合ソリューションのほか、テレビ会議システムやIPフォンを使った「コラボレーション強化ソリューション」、ウイルコムのモバイル端末「W-ZERO3」などを使った「情報携帯ソリューション」、人物の顔を認識して入退室を管理する「セキュリティ＆コンプライアンス対策ソリューション」などを展示していた。
