写真●ジュニパーネットワークスの中村真マーケティング部ソリューションマーケティングマネージャー
写真●ジュニパーネットワークスの中村真マーケティング部ソリューションマーケティングマネージャー
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 ジュニパーネットワークスは7月25日に説明会を開催し,中小企業向けセキュリティ製品に関する戦略を説明した。複数あるセキュリティ・アプライアンスのシリーズを近く一本化。また将来的には,セキュリティ装置のOSをルーターのOSに段階的に統合していく計画だ。

 現在同社は,中小企業向けにセキュリティ・アプライアンス「NetScreen」シリーズと「SSG」シリーズを販売しているが,今後これらをSSGにまとめる意向だ。同じ価格帯のNetScreenと比べると,総じて搭載機能の多さとパフォーマンスの高さでSSGが上回るとする。

 SSGに一本化する時期は「2~3年も遠い先のことではない将来」(ジュニパーの中村真マーケティング部ソリューションマーケティングマネージャー,写真)。その発表から半年後にNetScreen製品は販売を終了する計画だが,販売終了後も5年間はサポートする予定だ。

 またジュニパーは,中小企業向けのルーター装置「J」シリーズを販売中。これはSSGと同じきょう体を採用しているが,搭載するOSが異なる。NetScreenとSSGは「ScreenOS」というOSを搭載。Jシリーズは「JUNOS」というOSを搭載している。

 ScreenOSはセキュリティ装置用OS,JUNOSはルーター用OSという違いがあるため,現時点では両者が持つセキュリティ機能にも差がある。JUNOSはフィルタリング・ベースのファイアウォールとVPNを搭載しているが,より深い検査をするファイアウォールやURLフィルタリング,アンチウイルス,アンチスパム,IPSといった機能は,現時点ではScreenOSだけが搭載している。ジュニパーでは将来,段階的にScreenOSが搭載しているセキュリティ機能をJUNOSにも持たせていくという。

 なお同社は9月に,新製品「SSG320M/J2320」と「SSG350M/J2350」を出荷する。これをもって中小企業向けのSSGシリーズのラインアップは一通りそろうとする。