米Intelは,マルチコア・プロセサ向け開発ツール「Intel Threading Building Blocks(TBB)」をオープンソース化した。Intelが米国時間7月24日に明らかにしたもの。ソフトウエア・ライセンスGNU General Public License version 2(GPLv2)を適用し,Webサイトでダウンロード提供する。
TBBは,プログラミング言語C++用のテンプレート・ライブラリであり,アプリケーションの並列実行を容易に実現できるツールという。並列化する際に,ハードウエアに近い低レベルなプログラミングを行う必要がない。プロセサ内のコア数を自動検出する機能を備え,利用可能なコアが追加された際の調整も行う。
Intelでは「プログラマは(マルチコア・プロセサを活用するための)並列実行を利用しやすくなり,マルチコア・プロセサ上でアプリケーションの処理性能を向上できる」としている。
なおIntelは,「TBB 2.0」とサポート/アップデート・サービスなどを一括提供する有償版の販売を今後も続ける。有償版の価格は299ドル。TBBなど各種ライブラリが付属するC++コンパイラ「Intel C++ Compiler Professional Editions 10.0」も販売されている。
米メディア(CNET News.com)によると,TBBはx86系プロセサ上のWindowsやMac OS X,主要Linuxディストリビューションに対応している。またIntelは,Solaris 10,FreeBSD,G5プロセサ上のMac OS X用としてアルファ版を提供中という。
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