台湾のAcerは現地時間7月20日,米Hewlett-Packard(HP)を特許侵害で米テキサス州東部地区連邦地方裁判所に提訴したと発表した。3月にHPが同地裁においてAcerに対する特許侵害訴訟を起こしたことを受けてのもの。

 HPは3月27日,米国特許5件が侵害されたとして,Acerと同社米国子会社を相手取り訴訟を起こした。HPが問題としている特許は,光学式ドライブ,ノート・パソコンの電源管理,デジタル・バス配置などに関連するもの。AcerのパソコンにHPの技術を使用したことに対する賠償,意図的な特許侵害による損害の3倍に相当する賠償金,訴訟費用の負担などを求めている(関連記事)。

 Acerは今回,「HPに対する反訴」であるとし,HPが同社のアンテナおよびDVD-ROMヘッド技術に関する特許を侵害したと主張している。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,2007年第2四半期における世界パソコン市場ではHPが首位(製品出荷台数ベースのシェアは19.3%),Acerが4位(同7.2%)。しかしAcerは急速に伸びており,米国出荷台数が前年同期比163.8%増加,世界出荷台数が同55%増加した。一方,HPの伸び率は米国市場で同26%増,世界市場で同36%増だった。

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