写真1●サイボウズ ドットセールスのトップ画面
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写真2●活動報告画面 上司や先輩社員、同僚がコメントを書き込むことで、営業ノウハウを伝授し営業活動に役立てる
写真2●活動報告画面 上司や先輩社員、同僚がコメントを書き込むことで、営業ノウハウを伝授し営業活動に役立てる
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写真3●顧客管理画面 同一の顧客企業に複数の営業担当者がアプローチしている内容も一括して把握できる
写真3●顧客管理画面 同一の顧客企業に複数の営業担当者がアプローチしている内容も一括して把握できる
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 サイボウズは7月23日、SFA(営業支援)システム「サイボウズ ドットセールス」を発売した。レポート機能などを省略し、スケジュール管理と活動報告を組み合わせ、営業日報機能に特化したのが特徴だ(写真1)。他社製品よりも機能を簡素化することで、従来SFAシステムの導入に二の足を踏んでいた中堅企業をターゲットに、システムの導入を促す。

 サイボウズの野水克也 カスタマー本部マーケティングコミュニケーション部長は、日本でSFAシステムの導入が進まない理由を、「従来のSFAシステムは米国流に営業プロセスを管理するタイプで、日本の義理人情が主流の営業スタイルには合わなかった」と説明する。さらに、「SFAシステムのシステム導入時に、営業プロセスを改善するためのコンサルティングが必要となることが、敷居を高くしている」(野水部長)という。

 そこで、同社は、営業情報の共有に焦点を絞り、「活動報告」と「顧客管理」の機能に重点をおいた。営業プロセスではなく、日本式の営業ノウハウを共有し営業力に役立てるのが狙いだ。

 具体的にはこうだ。営業担当者はスケジュール機能を使い、どの会社にいつ訪問するかを記録。その後、営業日報として、経過報告をスケジュールと一対になっている活動報告欄に記入する。活動報告は上司や先輩社員、同僚などが閲覧できるようになっており、コメントを記入できる。「○○社は××のようにアタックしたほうがいい」、「○○社の△△部長は×××に興味がある」などのアドバイスをすることが可能だ(写真2)。

 また、顧客企業を重要度別にランク分けする機能を使い、活動報告やスケジュールを分析することで、重要度の高い企業に営業時間をどれくらいかけているのか、他の企業に時間をかけすぎていないかといったチェックができる。グラフ化するレポート機能などはないが、CSV形式でデータをダウンロードすれば、表計算ソフトでグラフ化して分析することもできる。顧客企業別に活動報告をリスト化すれば、誰がどのような営業活動をしているかの把握も可能だ(写真3)。

 価格は、30ユーザーの場合105万円。31~50ユーザーの場合の追加ライセンスは1人当たり3万4000円、51~100人では1人当たり3万3000円である。同社のグループウエア「サイボウズ ガルーン2」と連携させれば、ドットセールスで入力した営業担当者のスケジュールをグループウエアのスケジュール表に反映できる。