写真●独インフィニオン・テクノロジーズのHSDPAプラットフォームを内蔵した試作端末
写真●独インフィニオン・テクノロジーズのHSDPAプラットフォームを内蔵した試作端末
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 半導体大手の独インフィニオン・テクノロジーズは,東京ビッグサイトで7月18日から20日まで開催された「ワイヤレスジャパン2007」において,最大7.2Mビット/秒の通信速度を実現したHSDPA(high speed downlink packet access)プラットフォーム「MP-EH」を展示した(写真)。現在のHSPDA対応端末は,高速なものでも最大3.6Mビット/秒。新しいHSDPAプラットフォームを使えば,現行に比べて2倍高速な端末を作れる。

 同じHSDPA対応端末でも最大通信速度に差があるのは,実装する変調方式や符号化方式などが異なるから。こうした実装の違いに応じて,HSDPAは12の「カテゴリ」に分かれる。最大3.6Mビット/秒の現行端末はカテゴリ6となるのに対し,インフィニオンの新プラットフォームはカテゴリ8に対応する。

 ここでいう「プラットフォーム」とは,携帯電話端末を構成する上で必要なチップとソフトウエアを一つの基板上に集約したもの。「液晶ディスプレイやボタンなどの部品を組み合わせれば,携帯電話端末を作ることができる」(説明員)。

 このプラットフォームを採用した端末は,「ワールドワイドでは,年末から来年始めにかけて端末メーカーから発売になる予定」(説明員)だという。