写真1●野村証券がSecond Lifeに出店した「NOMURA CUBE」の外観
写真1●野村証券がSecond Lifeに出店した「NOMURA CUBE」の外観
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写真2●タッチパネルなどが並ぶ、「NOMURA CUBE」の店内
写真2●タッチパネルなどが並ぶ、「NOMURA CUBE」の店内
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写真3●「NOMURA CUBE」で提供しているアバター用ペット「CUBE犬」
写真3●「NOMURA CUBE」で提供しているアバター用ペット「CUBE犬」
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 野村証券は7月18日、米リンデンラボが運営するインターネット上の仮想世界サービス「Second Life」内に情報発信用の拠点「NOMURA CUBE」(写真1、2)を開設した(関連記事)。同社が提供している様々なサービスをわかりやすく紹介し、株取引の初心者に興味を持ってもらうことが目的だ。

 店内には、野村証券のサービス内容を紹介するタッチパネルや、実際の支店に掲げているのと同じデザインのポスター、テレビCMや動画を配信するためのスクリーンなどがある。2階はバーチャル・セミナー・ルームとなっており、8月下旬をめどにフラッシュを使った投資教育用のセミナーを開始する予定だ。ユーザーの分身であるアバター用のTシャツや、アバターについて回るバーチャル・ペット「CUBE犬」(写真3)などのグッズを提供するサービスもある。コンテンツのデザインなどを含め、出店にかかった金額は数百万円とみられる。

 同社は1年前にリテールマーケティング課を立ち上げ、「株取引に興味はあるがハードルが高いと感じられている方に向け、株取引を理解してもらうための場を作ることをテーマに様々な手段を検討してきた」(野村証券営業企画部の箭内敏弘次長兼リテールマーケティング課長)。これまでに、サマンサタバサのオンライン・ショッピング・モール「WWCITY」に出店するといった活動をしており、今回のSecond Lifeへの出店もその一環だ。

 Second Lifeへの出店を決めた理由を箭内次長は、「爆発的に普及する可能性のあるSecond Lifeに早い時期に進出することで、Second Life内での認知度を高めておきたいから」と話す。「今のSecond Lifeの状況は10数年前のインターネットと非常に似ている。今後、他の金融機関がSecond Lifeに進出したとしても、先行して認知度を高めておけば優位に立てると考えている」(箭内次長)という。

 箭内次長はSecond Lifeのキーワードを「体験」だと考えている。「将来的にSecond Lifeなどの仮想空間上で株取引サービスに取り組む可能性は否定しないが、それよりも投資教育などを『体験』する場としての可能性を強く感じている」という。さらに箭内次長は今後について、「NOMURA CUBEを現実の世界でも展開し、多くの方にとって株取引が身近になるように努力していきたい」と語る。