写真1●HTC X7501
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写真2●HTC Nipponで法人事業本部パートナセールスマネージャーを務める豊田幸隆氏
写真2●HTC Nipponで法人事業本部パートナセールスマネージャーを務める豊田幸隆氏
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 HTC Nipponは,携帯電話事業者を経由せずにHTCブランドの商品として販売するスマート・フォン2機種を,「ワイヤレスジャパン2007」で初展示した。Windows Mobile 6.0を搭載した電子手帳型の「HTC X7501」(写真1)と,Windows Mobile 5.0を搭載した小型機「HTC P3600」である。W-CDMAおよびGSMに対応する。いずれも海外では出荷済みの機種だが,国内では2007年9月に出荷を予定。価格は未定だが,海外で出荷中のHTC X7501は,日本円換算で20万円程度である。また,国内での販売は未定だが,SIMカードを内蔵可能なWindows Vista搭載機「HTC Shift」も展示した。開発会社は,台湾HTC(High Tech Computer)。

 台湾HTCは,Windows CEやWindows Mobileなど,米Microsoftの携帯端末向けOSを搭載した携帯端末を開発しているベンダーである。古くは,カシオ計算機の「カシオペア」や,米Compaq Computer(現Hewlett-Packard)の「iPAQ」などに携帯端末をOEM(相手先ブランドによる生産)供給してきた。現在の日本では,携帯電話事業者であるソフトバンクモバイルとNTTドコモの2社が,台湾HTCのWindows Mobile端末を,携帯電話回線の契約とセットで販売している。

 HTC Nipponで法人事業本部パートナセールスマネージャーを務める豊田幸隆氏は,携帯端末を取り巻く環境として,企業の電子メールを社外に持ち出して読むという需要が高まっている点を指摘する。ソフトウエアを取り巻く環境も,グループウエアとデータを同期するためのミドルウエアが豊富にあるほか,Windows Mobileの新版6.0では,電子メール・サーバーのExchange Serverとの間でメールを同期しやすくなっている。また,Exchage Serverを月額制で利用できるSaaS型サービスも登場している。

 9月に出荷を予定するHTC X7501は,初展示ということもあり,注目を集めていた。電子手帳型のWindows Mobile 6.0端末であり,システム手帳のように革ケースに収まる。本体と液晶ディスプレイが一体化した部分とキーボード部分とを分離可能であり,両者を磁石で接続して使う。液晶ディスプレイにはタッチパネルを備えるが,キーボードを接続すると,キーボード入力が可能になる。