FileBlog
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 鉄飛テクノロジーは,ファイル・サーバーで管理している共有ファイル群をWebインタフェース経由で検索するための文書管理ソフト「FileBlog」を,7月19日に出荷した。フォルダをたどるアクションと,文字列検索によるフィルタリングを組み合わせることで,所望のファイルを素早く見つけ出せるようにする。価格は,10ユーザーまでの最小構成価格で,初年度9万9000円,次年度以降2万2000円。

 FileBlogは,PHPで書かれた文書管理アプリケーションである。Windows 2000 ServerまたはWindows Server 2003上で動作し,動作に必要なWebサーバー・ソフトとして,Windows版のApacheを同こんする。共有ファイルを公開するファイル・サーバーのディスクは,NTFSでフォーマットされている必要がある。共有ファイルの領域は,FileBlogをインストールしたサーバー機のローカル・ディスクでも,外部のファイル・サーバーでも構わない。

 FileBlogの中核機能は,Webインタフェースでファイル・サーバーのフォルダ構造を閲覧し,ファイルをHTTPで転送する機能である。これだと普通のWebサーバーと変わらないが,FileBlogではこれに,所望のファイルを見つけやすくするための機能を追加している。具体的には,文字列検索によって候補を絞り込む機能や,画像やオフィス文書のサムネイル表示/プレビュー機能によるファイルの視覚化,属性データの付与によるファイル管理のリッチ化---といった手法を採用する。検索エンジン・ソフトには,Hyper Estraierを利用している。

 文字列検索は,ファイル名を対象とした検索と,ファイルの内容を対象とした検索のどちらかをユーザーが選択できる。特定のフォルダを選んでファイル検索した場合,選んだフォルダ配下にあるファイルも一括して検索するため,検索後に配下のフォルダをたどった場合でも検索により絞り込まれた状態で表示する。ただし,検索したフォルダよりも上位のフォルダに移動すると,検索結果(絞り込み)が無効化されるため,ファイルを絞り込むには再度手動で検索し直す必要がある。

 画像のサムネイルやオフィス文書のプレビュー・データは,ファイル・サーバーに文書を登録/更新したあとでFileBlogがファイル・サーバーの更新状況を走査した時に,あらかじめ自動的に作られる。エンドユーザーがフォルダを閲覧したことをトリガーに動的に作っているわけではないため,高速に表示が可能になるという。

 属性データの付与では,個々のフォルダと個々のファイルごとに属性データとしてテキスト・データを付けられる。テキストの中身の閲覧と更新も,Webインタフェースから実施できる。用途は,例えば,ディジタル・スチル・カメラの画像を大量に管理する場面では連番のファイル名だけでは内容が分からないため,こうしたメタデータが有効にある。また,オフィス文書のプロパティ属性を対象とした検索も可能である。これにより,作成者情報などを用いたファイルの絞込みなどが可能になる。

 なお,ユーザー認証手段はBasic認証だが,Basic認証に使うユーザーIDとパスワードは,Active Directoryやフォルダのアクセス権限設定から自動的に流用する運用が可能である。ファイル・サーバーのアクセス権限内容を継承しつつ,FileBlogに対して別途ユーザーIDとパスワードを登録する必要はない。