YOZANの高取直会長
YOZANの高取直会長
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 YOZANはウィルコムおよびアッカ・ネットワークスが免許申請の方針を示している2.5GHz帯を利用した無線通信事業にMVNO(仮想移動体通信事業者)として参入の方針を示した。2007年7月18日に行われた「ワイヤレスジャパン2007」の基調講演で高取直会長が言及した。

 YOZANはページャー(ポケットベル)に使用される280MHz帯の無線免許を持つ。2002年に東京通信ネットワークから買収したPHS事業用の通信インフラを利用し、独自にWiMAXサービスを手がけてきた。今後はWiMAXサービスを先行して手がけてきた実績を生かし、WiMAX製品を通信事業者向けに提供していく方針。

 同社では280MHz帯を利用する基地局の置き換えを2002年から開始し、2007年3月に完了した。基地局1局当たりの設置コストは約900万円。首都圏では1都3県を25局でカバーできるなど、ネットワークの設置コストが抑えられる。

 2008年から2009年にかけての開始が見込まれる2.5GHz帯を使用したWiMAX通信サービスを、YOZAN自身はMVNOとして提供していく。地下などでも通じやすい280MHz帯の電波を呼び出しに使い、実際の通信時には2.4G~2.5GHz帯を使うなど、複数の通信規格に対応した端末を用意し、独自サービスを展開したいとしている。