カナダのリサーチ・イン・モーションの日本担当副社長ジョー・カチ氏(左)、NTTドコモの副社長 法人営業本部長山田隆持氏(右)
カナダのリサーチ・イン・モーションの日本担当副社長ジョー・カチ氏(左)、NTTドコモの副社長 法人営業本部長山田隆持氏(右)
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高さ110×幅69.5×厚さ19.5mmの端末にQWERTYキーボードを搭載する。デスクトップにはアプリケーションのアイコンが並ぶ
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本体右側にジョグダイヤルや「戻る」ボタンを配置する
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日本語入力ソフトにはオムロンソフトウエア製エンジンを採用し、予測変換も使える
日本語入力ソフトにはオムロンソフトウエア製エンジンを採用し、予測変換も使える
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メールソフトは社内のグループウエアと同期させ、携帯電話でメールを受信するのと同じように受信ができる
メールソフトは社内のグループウエアと同期させ、携帯電話でメールを受信するのと同じように受信ができる
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 NTTドコモは2007年7月17日、カナダのリサーチ・イン・モーションが開発するスマートフォン端末「BlackBerry 8707h」の日本語対応端末を発表した。2007年7月23日よりNTTドコモが販売を開始する(量販店などでは販売はせず、NTTドコモ法人営業部門によるシステム全体での販売のみ)。

 BlackBerry 8707hは、音声通話、データ通信ともに利用できるスマートフォン。OSをはじめとするソフトウエアは独自開発。独自のメールソフトやスケジューラー、アドレス帳を搭載する。Office文書はビューワーで閲覧できるが、編集できるアプリケーションはない。液晶ディスプレイは3.1型で、解像度はQVGA(320×240ドット)。通信方式は、W-CDMA(3G)とGSM/GPRS(2G/2.5G)の両方に対応する。ドコモの国際ローミングサービス「WORLD WING」に対応し、海外でも利用可能だ。

 端末価格は約6万円~、ソフトウエアは約45万円/20ID~、システムインテグレートを含む価格は約100万円/20ID~。個人への販売は「未定。香港などでは個人にも販売しているが、携帯電話機能が成熟した日本で同じ土俵で戦うとなると、検討に検討を重ねる必要がある」(リサーチ・イン・モーションの製品部門 プロダクトマネジメント&マーケティング部 小林盛人マネージャー)。

 今回の日本語化では、端末ハードウエアには変更はない。OSを含む「BlackBerry Device Software4.2.2」、サーバーソフトの「BlackBerry Enterprise Server4.1.4」、新しいソフトのインストールなどを行う「BlackBerry Desktop Manager4.2.2 」(CDで提供され、パソコンにインストールして端末と同期させて利用)を日本語化した。

 BlackBerry 8707hは既に世界で900万台の販売実績を持ち、「現在は四半期に100万台ペースで売れている」(リサーチ・イン・モーション・ジャパンの小林氏)。ちなみに、ウィルコムの「W-ZERO3」「同[es]」の累計販売台数は約30万台。

 BlackBerry 8707hは、国内では2006年9月からNTTドコモが英語版で提供をしており、「この日本語化をきっかけにまず数万台はすぐに出ると考えている」(NTTドコモの法人ビジネス戦略部長三木茂氏)という。

 リサーチ・イン・モーション・ジャパンの製品部門戸野龍ディレクターは、BlackBerry 8707hの強みがそのセキュリティにあると強調した。「例えば、端末を紛失した際にその端末がネット接続できない環境にあっても、何時間接続がなければすべてのデータを消去する、などといった細かな設定が端末1台ごとにできる」という。

 なお、日本語対応のBlackBerry 8707hは、2007年7月18日より東京ビッグサイトで開催される「ワイヤレスジャパン2007」のNTTドコモブース内にて展示される予定だ。