NTT東日本は7月17日,新潟県中越沖地震の影響で利用しにくい状況となっていた通信サービスが,全面復旧したと発表した。「午前10時30分時点で通信サービスへの影響はなく,通常どおり利用できる」としている。ただし,交換機設備などが回復したということであり,「引き込み線の断線やユーザー側の通信設備の不具合などで電話が使えない場合は申し出てほしい」と呼びかけている。同社は7カ所の避難所に23台,無料の特設公衆電話を設置している。

 NTT東日本の発表では,災害用伝言ダイヤル(171)の利用は,メッセージ録音と再生を合わせ約4万7600件,災害用ブロードバンド伝言板(web171)は登録と閲覧の合計が約1510件に上ったという。いずれも17日9時時点の状況。

 携帯電話事業者も17日の午前中に,各社のサービスの最新状況を発表している。

 KDDIは9時時点で,北陸自動車道の柏崎トンネル以外のエリアでは,通常どおり利用できる状態としている。

 NTTドコモは17日の午前10時30分時点で,新潟県柏崎市の山間部や刈羽郡刈羽村の一部などで停電の影響により,NTTドコモの携帯電話が使いにくいエリアがあるという。同社の発表によると,サービスを中断している基地局数は13で,影響ユーザーは約5000人の一部。NTTドコモは,停電した基地局へ移動電源車などを16台配備して対応しているが,現時点でサービスが中断している基地局は電柱上に設置する小型のものであるため,移動電源車などでは対応できない状況だという。

 ソフトバンクモバイルは17日の午前10時時点で,「新潟県柏崎市の一部で通信が利用できない状況にある」と発表している。具体的には,同エリアの第3世代携帯電話の基地局が6局,第2世代携帯電話の基地局の2局がサービスを中断している。

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