米IBMは,ストレージ仮想化ソリューション「IBM System Storage SAN Volume Controller(SVC)4.2」でストレージ・システム向けベンチマーク・テスト「SPC-1」「SPC-2」の新記録を出した。IBMと両テストを提供している標準化団体Storage Performance Council(SPC)が米国時間7月12日に,それぞれ明らかにしたもの。

 SVCは,SAN環境におけるストレージ・システムを仮想化して一元化するソリューション。IBM製ストレージ装置だけでなく,米EMCや米Hewlett-Packard(HP),日立製作所といった他社製システムと組み合わせて運用できる。

 SPC-1およびSPC-2は,SPCが策定したベンチマーク・テスト。概要は以下の通り。

 ・SPC-1:1種類の負荷テストを用い,業務アプリケーション実行時におけるストレージ・サブシステムの処理性能を調べる。ランダムな入出力操作の多いアプリケーションを想定しており,問い合わせおよび更新操作を実行する

 ・SPC-2:3種類の負荷テストを用い,業務アプリケーション実行時におけるストレージ・コンフィギュレーションの処理性能を調べる。大量に入出力要求するアプリケーションを想定している

 IBMはSVC 4.2を用い,SPC-1で入出力要求を毎秒27万2505.19回処理する新記録を出した。これは,同社が前回出した値に比べ75%以上速いという。またSPC-2では,前回の値より50%高速な毎秒7084.44 Mバイトを記録した。

[発表資料(SPC)]
[発表資料(IBM)]