「Yahoo!JAPAN」「mixi」などに広告掲載システムを提供するオーバーチュアは、2007年7月12日から、同社の検索連動型広告システム「スポンサードサーチ」での広告掲載順位決定方式を変更したと発表した。従来は、特定のキーワードに対する入札価格が高い順に広告の表示順位が決まっていたが、新方式では入札価格に加え、広告の質も加味する。

 具体的には、同時に表示される広告同士を、ユーザーからのクリック率などの実績を元に比較する。その上で反響が多いと予想される広告を、より上位に表示する。効果が高いと評価された広告は、入札価格が高かったほかの広告よりも、上位の掲載順位を獲得できる可能性もあるという。

 スポンサードサーチの機能には、「広告テスト」や「広告最適化機能」などがある。前者は、1つのキーワードに対し、複数の広告を順次表示して、それぞれのクリック率を検証する機能。後者は、テストの結果、クリック率が高かった広告を重点的に表示する機能だ。オーバーチュアはこれらの機能の提供で、より効果が高い広告の開発を広告主に促す考え。

 オーバーチュアでは2007年4月18日から従来のスポンサードサーチの全利用者を対象に、新システム(新スポンサードサーチ)への移行を行ってきた。今回の掲載順位決定方式の変更は、同7月9日に全利用者が新システムへの移行を完了したことを受けての措置となる。