中国Lenovoは現地時間7月10日,15.4インチ型ワイドスクリーン搭載のモバイル・ワークステーション「ThinkPad T61p」を発表した。新モデルはエネルギ効率が向上したほか,新しい冷却システムの導入により従来モデルよりも静かになった。ディスプレイを保護する「Top Cover Roll Cage」やハードディスク全体を暗号化する多層型のセキュリティ機能などを提供する。
Thinkpad T61pは,WWAN1およびWLAN 802.11n2のパフォーマンス高める「Ultra Connect II」を実装し,米Intelのプロセサ「Centrino Pro」,米NVIDIAのグラフィック・チップ「Quadro FX 570M」,バッテリ駆動時間を延長させる「Battery Stretch」技術などを搭載。ユーザーは,Ultra-Widebandによる次世代の高速無線通信を選択することもできる。新しい冷却システムの動作音は,従来モデルよりも3デシベル低下し,高負荷時で従来と比べて10%程度温度を抑えることが可能となった。このほかにも,オプションのポート無効化機能,32バイト・パスワード保護,内蔵の指紋センサーなどを提供し,OSは「SUSE Linux Enterprise 10」「Red Hat」「Turbo Linux」に対応する。
今回Lenovoが発表したThinkPad T61pをはじめ,同社の「ThinkPad T」「同R」「同X」シリーズおよび「Lenovo 3000 N200」「同V200」といったノート・パソコンは,米環境保護庁(EPA)が推進する国際エネルギー・スター・プログラムの新しい省エネルギ基準「Energy Star 4.0」に準拠する。新しいノート・パソコンでは,旧世代モデルと比べて最大70%の効率向上を達成し,最大でこれまでの47%以上のエネルギ節減に成功したという。Lenovoは,従来モデルのThinkPad(「Centrino Pro」または「Centrino Duo」搭載モデル)をEnergy Star 4.0に準拠させるアップデートを同社のWebサイトから提供している。
T61pの発表に併せて,Lenovoは15インチ型スクリーンの「ThinkPad R61」と15インチ型ワイドスクリーンの「ThinkPad R61e」を発表した。
ThinkPad T61pモバイル・ワークステーションの価格は1814ドルから。ThinkPad R61とR61eは,それぞれ1119ドルと1069ドルから。2007年7月中に出荷を開始する。
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