xfy XBRL EDINET対応版で、勘定科目を作成する画面
xfy XBRL EDINET対応版で、勘定科目を作成する画面
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 ジャストシステムは7月9日、「XBRL(拡張ビジネスレポーティング言語)」形式に基づいた財務データの作成を支援するツール「xfy XBRL EDINET対応版」の試用バージョンを無償公開した。同社のXML(拡張マークアップ言語)製品「xfy」の拡張機能として提供する。

 今回のツールは、金融庁が同日に開始した新EDINETのパイロット運用に合わせて公開した。2008年4月に運用が始まる新EDINETでは、有価証券報告書類などをXBRLを使って作成・報告する必要がある。用いる勘定科目などの用語やデータ構造は、金融庁がEDINET向けに統一した仕様(タクソノミ)を用いる。

 今回のツールはこのEDINET向けのタクソノミに対応した点が特徴。利用者はウィザード形式の質問に答えていくことで報告に用いる勘定科目などを選定し、報告文書のひな型を定義できる。

 決算の数値データは、この文書のひな型に人手で入力する形にした。ジャストシステムによると、企業が現状で用いている勘定科目は、EDINET向けの勘定科目と単純には一致しないケースが多いという。人手で決算データを振り分けざるを得ないケースが多いため、自動変換を売り物にするツールにはしなかった。

 ジャストシステムでは、企業が新EDINETに対応するにはツールの導入だけでは不十分で、現行の会計システムに手を加えるSI案件が発生すると見ている。このためパートナーにはxfyを活用した新EDINET対応のソリューション開発を呼びかけていく。ジャストシステム自らも先行事例を開拓する考えだ。