小中高生がインターネット利用時に気を付けていること(複数回答。内閣府の発表資料から引用)
小中高生がインターネット利用時に気を付けていること(複数回答。内閣府の発表資料から引用)
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 内閣府は2007年7月7日、小中高生や保護者のパソコン利用の実態や意識などを調査した「第5回情報化社会と青少年に関する意識調査」の結果を公表した。それによると、インターネット利用時に気を付けていることとして最も多かったのは、「怪しげなリンクをクリックしない」こと。小学生の53.9%、中学生の64.0%、高校生の66.8%がそのように回答した。

 今回の調査は、全国の10歳から29歳までの男女(青少年)を対象に、パソコンやインターネット、携帯電話などの利用状況や利用時の意識を調べたもの。小中高生の回答者については、その保護者に対しても、子どものパソコン利用などに関する意識調査を実施した。内閣府では、情報化社会に関する子供の意識調査をほぼ5年おきに実施していて、今回が5回目。

 調査方法は、調査員による個別面接。実施期間は2007年3月9日から3月30日。回答者数は、青少年については2468(そのうち、小学生が319、中学生が451、高校生が396)、保護者については1145。設問によって、有効回答数は若干異なる。

 パソコンなどの使用状況に関する問いには、「パソコンを使っている」と回答した小学生は77.4%、中学生は81.2%、高校生は88.6%だった。携帯電話の使用率は、小学生が31.3%、中学生が57.6%、高校生が96.0%。

 インターネット利用時に気を付けていることとしては、「怪しげなリンクをクリックしない」がトップ。以下、「むやみにダウンロードしない」「暴力的な内容などを含むサイトにはなるべくアクセスしない」「コンピュータウイルスに注意している」など(図)。

 一方、保護者の多く(父親の37.7%、母親の40.9%)は「子どものインターネット利用で心配なこと」として、「暴力的な内容などを含むサイトにアクセスすること」を選択。次いで、「詐欺などの犯罪に巻き込まれること」(父親の37.1%、母親の36.3%)、「目を悪くするなど健康を害すること」(父親の27.6%、母親の33.1%)だった。

 しかしながら、「暴力的な内容などを含むサイトにアクセスすること」を防ぐ方法の一つであるフィルタリングサービスの認知度や使用率は低い。「パソコンのフィルタリングサービスを知っている」と答えたのは、小学生は2.2%、中学生は11.3%、高校生は16.9%、父親は42.6%、母親は28.9%。実際に使っていると答えたのは、小学生は0.5%、中学生は1.0%、高校生は2.7%に過ぎなかった。

 携帯電話のフィルタリングサービスについても同様。「知っている」と答えたのは、小学生は3.5%、中学生は7.1%、高校生は13.8%、父親は32.3%、母親は16.5%。「使っている」と答えたのは、小学生は1.2%、中学生は0.8%、高校生は1.1%だった。