トレンドマイクロは2007年7月6日、同社の「ウイルスハンタープロジェクト」に貢献したユーザー9名を「ウイルスハンター」として表彰した。同プロジェクトは、ウイルスの検体(サンプル)を一般のユーザーから受け付けるもの。ウイルスハンターに表彰された9名からは、トレンドマイクロが未発見のウイルス2431種類が送られたという。

 トレンドマイクロでは、2005年8月末から同プロジェクトを実施している。同社製品のユーザーに限らず、広く一般のユーザーから、ウイルスの疑いがあるファイルを送ってもらうプロジェクトである。同社のラボで未収集のウイルスを入手することが目的。送られたウイルスは同社ラボで解析し、同社製品が未対応の場合には、パターンファイルに反映させる。

 同プロジェクトへの参加はボランティアだが、今回同社では、ウイルス検体の提供者に感謝の意を表すため、貢献度が高い提供者をウイルスハンターとして表彰し、記念品などを贈った。同社によれば、貢献度が高いかどうかは、提供したウイルスの数だけではなく、その質(出回っているかどうか、危険性が高いかどうか、など)の両面から判断するという。

 ウイルスハンターの表彰は今回が2度目。1回目の表彰式は2006年7月7日。2005年9月から2006年5月末までの実績で、ウイルスハンターを15名選出。15名の内訳は、個人ユーザーが11名、企業ユーザーが4名だった。この15名からは、当時未対応だったウイルスが467種類送られた。

 2回目となる今回は、対象を個人ユーザーに絞った。対象期間は2006年6月1日から2007年5月末。表彰されたのは9名。このうち5名については、前回もウイルスハンターとして表彰されている。「前回は15名/社で467種だったが、今回は9名で2431種類と、一人当たりの発見数が大幅に増えた」(トレンドマイクロ 日本代表の大三川彰彦氏)。