タニタは7月25日、眠りの深さや睡眠状態を数値化して評価する計測システム「SLPモニター」を発売する。睡眠の過不足やリズムを視覚的にチェックできる。計測するセンサーを布団やベッドの下に敷くだけで、身体に電極をつける必要がない。運送業のドライバーの睡眠管理など、企業の需要を見込んでいる。
SLPモニターは、睡眠状況を測定する「センサーマット」(写真1)に、測定したデータを分析する「コントローラー」(写真2)を接続して使う。コントローラーは、脈拍数や呼吸数、寝返りなどの身体の動き、睡眠時間、途中で目覚めた回数などのデータを分析し、睡眠の質を100点満点で数値化する。コントローラーの表示画面には、数値に対応した「平均的な睡眠」、「改善の余地あり」といったアドバイスが表示される。コントローラーには14日分のデータを記録できるが、USBメモリーを介してパソコンに保存することも可能だ。
価格は52万5000円。当初は、医療機関や介護施設、運送業、ホテルといった企業をターゲットに販売するが、2010年ころには一般家庭向けにも5万円程度で販売する方針だ。「今後、測定したデータをインターネットなどを介して集計し、健康に関してアドバイスするサービスも検討したい」と開発・体重科学研究所担当の佐藤等 取締役は言う。同社は、初年度300台、2010年度には1000台の売り上げを目指す。