写真●クリアスウィフト「MIMEsweeper Email Appliance 2.6」のハードウエア・アプライアンス
写真●クリアスウィフト「MIMEsweeper Email Appliance 2.6」のハードウエア・アプライアンス
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 クリアスウィフトは,メール・フィルタリング製品の新版「MIMEsweeper Email Appliance2.6」を7月11日から出荷する。特徴は,ハードに組み込んで出荷するハードウエア・アプライアンスのほかに,仮想化ソフトVMWareの上で動作するソフトウエア・アプライアンスの2つの方式で提供すること(写真)。製品の機能自体も,暗号化されたファイルへの対応やスパム対策などを強化した。

 ソフトウエア・アプライアンスとして提供するのは,VM5と呼ぶモデル。VMWare用のイメージ・ファイルの形で出荷する。VMWare上で動作するゲストOSとして,クリアスウィフトが独自に開発したLinuxとMIMEsweeper Email Appliance2.6を動作させることができる。通常のソフトウエアのようにインストール作業や動作確認をする必要がないため,ソフトウエア・アプライアンスと呼ぶ。

 ターゲットは,すでにVMwareを導入している企業。ハードウエア・アプライアンスのように処理性能の制限がないうえ,新しくハードウエアを資産として所有せずに済む。機能はハードウエア・アプライアンスと全く同じだが,ハードウエアが付属しない分,価格が50万円安いメリットがある。

 MIMEsweeper Email Applianceは,メール・フィルタリング機能,スパム(迷惑メール)対策機能,ウイルス対策機能などを備える。新版では,アルプス システム インテグレーションの「Document Security」やNECの「InfoCage」などのツールで暗号化された文書をフィルタリング可能になった。これにより,例えば「顧客A社にはDocument Securityを使って暗号化したデータしか送らない」といったルールを作成できる。

 スパム対策機能も強化し,過去に送られてきたメールの実績を基にドメインごとに評価点を付け,その評価に応じて,レベルが異なる4つのスパム対策を施すことが可能になった。例えば「評価が低いドメインからのメールは,ホワイト・リストやブラック・リストに加えて,メールの本文までチェックする」といった具合に,スパムかどうかをより厳密に判定する。

 ハードウエア・アプライアンスとしては,エントリ・モデルであるCSシリーズと,冗長構成が可能なENシリーズの2タイプを提供する。価格は,250ユーザーまでに対応するCS250が100万円から。