2007年7月2日、オーディオメーカーのオンキヨーは株式の公開買い付けと第三者割当増資の引き受けによりソーテックを子会社化すると発表した。最終的にオンキヨーが持つソーテックの株式の割合は50.1%となる見込みで、ソーテックはオンキヨーの連結子会社となる。

 現在、ソーテックの筆頭株主は15.88%の株式を持つ投資ファンドのACTIV Investments Fund L.Pとなっている。オンキヨーは第三者割当増資に応じると共に、同ファンドが持っているソーテックの株式と同等額の株式をオンキヨー自身が行う第三者割当増資先として割り当て、これによりソーテックの株式を取得する。

 ソーテックは、2002年3月期から6期連続で純損失を計上。2007年3月期末の流動性預金では1年間の営業キャッシュフローをカバーできないとして、財政支援をオンキヨーに要請していた。今回の第三者割当増資で得られる資金については、約6.3億円を開発や生産への投資とし、残りは運転資金として充当する。

 オンキヨーは、以前からUSBスピーカーを発売するなどパソコン関連のオーディオ商品を開発。2007年3月には本格的なオーディオ機能を備えたAVパソコンを発売している。今回のソーテックの子会社化により、オンキヨーでは「パソコン事業における開発・技術力の向上と効率的な生産体制の強化が見込める」としている。