アスレチック競技の「ROBO-ONE Eagle」
アスレチック競技の「ROBO-ONE Eagle」
[画像のクリックで拡大表示]
2mの距離を歩く速度を測定する「Dash」
2mの距離を歩く速度を測定する「Dash」
[画像のクリックで拡大表示]
ボールをスローインして的に当てる「Ball」
ボールをスローインして的に当てる「Ball」
[画像のクリックで拡大表示]
ボールを蹴って中央のポールに当てる「Shoot」
ボールを蹴って中央のポールに当てる「Shoot」
[画像のクリックで拡大表示]

 人間型ロボットがアスレチックやサッカーで対戦する。数十年後を描いたSF小説のようだが、既に現実のものだ。2足歩行ロボットによる競技大会「ROBO-ONE SPECIAL CUP」が2007年6月30日から7月1日、東京・江東区のパナソニックセンター東京で開催された。ROBO-ONEは2002年から開催されているロボットの格闘競技会。全国からロボットファンが集まり、自慢の機体で対戦する。今回はスペシャル大会として、アスレチック競技とサッカー競技が開催された。ROBO-ONEは2010年に宇宙大会の開催を予定しており、これに向けた選抜競技も実施した。ROBO-ONEがサッカー競技と宇宙大会予選を取り入れたのは今回が初めて。

 1日目はアスレチック競技の「ROBO-ONE Eagle」からスタートした。鉄棒、ターンテーブル、ドア、L字型の平均台、階段といった難関を乗り越えて、ゴールを目指す。前回までは、鉄棒に下向きの傾斜が付けられていたが、今回は平行棒となり、難しくなった。うまく鉄棒を渡ったとしても、微妙な操作が必要となる平均台や、モーターに負担がかかる階段で時間を取られ、制限時間内にゴールできない参加者が多かった。結局、ゴールできたのは、17台中で3台だけ。1位となったのは「YOGOROZA-V(だうと氏 作成)」。平行棒を足に引っ掛けて鉄棒を渡り、ターンテーブルや扉もスムーズにすり抜けた。タイムは1分37秒だった。

 続いて、サッカー競技のための予選が開かれた。2mの距離を歩く速度を測定する「Dash」、ボールをスローインして的に当てる「Ball」、ボールを蹴った方向の精度を競う「Shoot」と3つの競技の総合得点で、上位16チームが決勝トーナメントに進める。ROBO-ONEのサッカー競技では、ロボット3台が1チームとして参加するが、予選の各競技に参加できるのは、その中から1台だけだ。

 「Dash」ではロボットが寝転んだ状態から立ち上がってゴールを目指す。1位となったのは、横歩きで8秒53を記録した「ARIUS(チームアリウス)」。2位の「L7A2 Thunderbolt(ROBOSPOT選抜チーム)」は人間のように前方に歩きながら8秒9という好タイムを出した。「Ball」では的の中央が10点で最高得点。その外側は6点、3点、1点と得点が低くなる。3回ボールを投げて合計得点を競う。1位の「レトロ(エスプレッソスギウラ チーム)」は3回中で2回を中央に当てて26点を獲得した。「Shoot」はボールを蹴ってゴールに入れる競技だが、得点の計算方法はBallとほぼ同じで、中央のポールに近いほど高得点。3回中2回をゴール中央のポールに当てた「ジローちゃん(大阪産業大学テクノフリーク部)」が1位となった。

「ROBO-ONE Eagle」で優勝した「YOGOROZA-V」