ソフトバンクモバイルは2007年6月29日、携帯電話端末の割賦販売に伴う債権を担保として881億円の資金調達を実施したと発表した。既存の借入金の借り換えと、設備投資の原資などに充当する予定。

 同社は2006年9月から「新スーパーボーナス」などの名称で、端末を12~24回の分割払いで販売する制度を導入している。分割払いのうち未決済の部分がソフトバンクモバイルの債権となるが、この債権の一部を流動化することで資金調達した。法人向けでは資産担保証券(ABS)と流動資産担保融資(ABL)、個人向けでは金銭信託をそれぞれ用いた。

 同社は2006年11月に事業証券化(WBS)による借入で1兆4500億円を調達している。2007年3月末時点での借入金の合計は1兆3550億円。今回の割賦債権流動化により、こうした借入金の金利負担を軽減することを狙う。「今回の調達金利はWBSによる借入時の半分程度で、おおむね1.5~2%」(ソフトバンク広報)という。

 今後については「今回の調達は第1弾。同様の手法による資金調達を今後も実行予定で、2007年度内に合計2000億円の資金調達を見込む」(ソフトバンク広報)としている。