写真1●NTT持ち株会社の和田紀夫・新会長(左)と三浦惺・新社長(右)
写真1●NTT持ち株会社の和田紀夫・新会長(左)と三浦惺・新社長(右)
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 NTT持ち株会社は6月28日,同日行われた株主総会後の取締役会で正式に決定した新体制における,初の社長会見を開いた。

 初会見となった三浦惺・新社長は,「この2年間,中期経営戦略推進室長として和田紀夫・前社長を支えてきた。私の務めは,今度はトップとして着実に中期経営戦略を推進していくことだ」と,冒頭で述べた。

 さらに三浦社長は,NTTグループを“顧客第一主義”にしていくことを強調。「ワンストップのサービス提供をしていくには,NTTグループの連携がますます必要になる。グループをまとめる持ち株会社の機能は大きくならざるを得ず,必要な調整をしていく」とした。

 中期経営戦略を進める上では,「現時点で修正しなければならない点はない」とし,“2010年に光3000万回線”という目標についても,引き続き達成に向けてまい進するという。

 また三浦社長は,「業績の落ち込みに歯止めをかけ,2010年以降には成長路線にしたい」という抱負を述べた。そのために,電話や通信サービスの収入だけでなく,ノントラフィック・ビジネスによる収入増や,海外投資を含めて国際事業の積極展開を再度開始し,収益を増やしていく方針を明らかにした。

 三浦社長の会見の前には,新会長となった和田紀夫氏が登場。今後は会長として,「企業価値の向上やコーポーレート・ガバナンスの強化,海外の通信事業者との連携などの活動を行っていく」と述べた。