写真1●マイクロソフトの樋口泰行・代表執行役兼COO(写真左)とKDDIのソリューション事業統轄本部長の田中孝司・取締役執行役員常務(写真右)
写真1●マイクロソフトの樋口泰行・代表執行役兼COO(写真左)とKDDIのソリューション事業統轄本部長の田中孝司・取締役執行役員常務(写真右)
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●KDDIとマイクロソフトの提携の概要
写真2●KDDIとマイクロソフトの提携の概要
[画像のクリックで拡大表示]

 KDDIとマイクロソフトは6月27日,企業向けSaaS(software as a service)型ビジネスの推進で包括提携を結んだと発表した(写真1)。共同でSaaS型サービスを開発/提供するほか,バートナー企業を募集、支援するサポート・プログラムを展開していく(写真2)。

 提携の第一弾として,2007年10月にパートナー企業向けの支援プログラム「SaaS Support Program」(仮称)を提供する予定だ。KDDIはマイクロソフトのサービス提供プラットフォーム「CSF」(Connected Services Framework)を既に導入しており,auの携帯電話向けに提供している認証や課金,GPS(全地球測位システム)の機能をパートナー企業に公開する。パートナー企業はWebサービスの仕組みを使って自社のアプリケーションと,KDDIの認証や課金,GPS機能と連携することが可能になる。

 パートナー企業には,現段階で,大塚商会やオービックビジネスコンサルタント,京セラコミュニケーションシステム,シーイーシー,ソフトブレーン,ピー・シー・エー,リコーテクノシステムズの7社が参加する予定である。

 第二弾として,KDDI自身もSaaS型サービスを提供する。マイクロソフトの「HMC」(Microsoft Solutions for Hosted Messaging & Collaboration)を利用し,Outlookのメールやスケジュール管理,アドレス帳などの機能をauの携帯電話とシームレスに連携できるようにする予定だ。auの携帯電話から会社のアドレスでメールを送信できるという。2008年3月の提供開始を予定しており,「今後2~3年で100万IDの加入を目指す」(KDDI ソリューション事業統轄本部長の田中孝司・取締役執行役員常務)。

 さらに両社で統一ブランドを決め,展示会やセミナーなどを通じて共同でマーケティングを実施する。マイクロソフトの樋口泰行代表執行役兼COOは今回の提携について「Software+Servicesという戦略で両社のビジョンが重なる部分が多く,思いが一致した。他の事業者との提携は何も決まっていない」としている。

 発表会ではKDDIに対しスマートフォンの提供予定に関する質問も出たが,田中取締役執行役員常務は「今後の発表の機会を頂きたい」と慎重な回答にとどめた。

[発表資料(KDDI)へ]
[発表資料(マイクロソフト)へ]