米QUALCOMMは同社製チップを搭載した携帯電話に対する輸入禁止命令の解除を米国際貿易委員会(ITC)に求めていたが,ITCはこれを却下した。ITCが米国時間6月21日に明らかにしたもの。

 ITCは,米QUALCOMMの製品が,モバイル・デバイスの電源管理技術に関する米Broadcomの特許を侵害していると判断し,QUALCOMM製チップおよびチップセットなどを搭載した携帯電話の一部を輸入禁止とすることを6月7日に決定した。

 QUALCOMMはこの決定に反論。米連邦巡回控訴裁判所にITCの命令執行の保留を申し立て,大統領拒否権の発動を要請する意向を同日中に発表している(関連記事)。

 ITCは,QUALCOMMが主張する「禁止命令が執行された場合の甚大な損害」などを証明するよう4つの項目を示したが,「QUALCOMMはこれらを十分に証明できなかった」(ITC)として,輸入禁止命令の解除要請を却下した。

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