総務省は6月22日,5月15日に公表した2.5GHz帯無線ブロードバンドの免許方針案(関連記事)に対する意見募集の結果を公表した。通信事業者,ケーブルテレビ(CATV)会社,メーカーなど50件の意見が集まった。
注目は第3世代携帯電話(3G)事業者の出方だ。NTTドコモとKDDIは「既存3G事業者とそのグループ会社を対象外」とする方針に反対した。NTTドコモは「既存事業者に対しても免許申請の機会を付与し,平等に審査されるべき」,KDDIは「3G事業者の申請も受け付けるべき」としている。
これに対してソフトバンクモバイルとイー・モバイルは,免許方針案に賛同を示す。ソフトバンクモバイルは意見書を提出しなかったが,「免許方針案に賛同」(同社)という。またイー・モバイルは「方針案に基本的に賛成」,イー・アクセスも「3G事業者を免許対象から排除したことに基本的に賛成」と支持している。
一方,一躍有力候補に浮上したアッカ・ネットワークスとウィルコムは,当然のごとく免許方針案を支持。「今回の方針案は新規参入を促進するとともに,MVNO(仮想移動体通信事業者)による新たなサービスの創成機会を提供することで,ユーザーの利便性の向上や市場の活性化が図られるので賛同」(アッカ・ネットワークス),「方針案に大いに賛同」(ウィルコム)としている。
主な事業者が提出した意見の概要は,下の表の通り。NTTドコモとKDDIは反対したものの,全体的に賛同の意見が多く,総務省は「大きな変更はない見込み」としている。順調に進めば7月11日の電波監理審議会に諮り,7月末~8月初旬にも免許申請の受け付けを開始することになる。
表1●2.5GHz帯無線ブロードバンドの免許方針案に対して寄せられた主な意見*1
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