宮崎県は、2007年度から開始した自動車税のインターネットによるクレジットカード収納について、5月末日(納期内)時点の納付状況を発表した。クレジットカード収納の件数は5491件で全収納件数の2%、金額は合計約2億2035万円で全収納額の2.3%だった。
宮崎県では、ヤフーによる公共機関向けサービス「Yahoo!公金支払い」を利用して、インターネットによるクレジットカード収納を今年度より開始した。通常のクレジットカード決済と違い、手数料315円を利用者から徴収するスキームだったこともあり、「税金を納めるに際して、県民は手数料を支払ってくれるのか」と自治体関係者や決済事業関係者の注目を浴びていた。
5491件・2%という今回の収納実績については、「担当者レベルでは5000件程度を目標としていた」(宮崎県総務部税務課)ということから、ほぼ想定通りの結果だったようだ。また、手数料を支払うことについての県民からクレームは「2、3件寄せられた程度」(同)だったという。手数料を支払いたくない人は、従来からの支払手段(窓口やコンビニエンス・ストア)を選択すればよいので、大きな不満にはつながらなかったと見られる。
インターネットによるカード決済の利用実態を見てみると、77.3%が金融機関窓口の営業時間外(休日含む)だった。営業時間外の利用は、コンビニ決済を約15ポイント上回った(表1)。
支払方法については、24.3%が分割払いだったことが目を引いた(表2)。一般的にクレジットカードの分割払いの利用は数パーセント程度といわれており、自動車税における分割支払いの利用はかなり多いといえる。宮崎県総務部税務課によると「平均4万円程度という高額を支払うことになる自動車税については、分割納付の要望が以前から寄せられていた」という。クレジット決済の導入により分割払いが容易に可能となったことが、利用者ニーズに合致したと見られる。
表1●金融機関窓口の営業時間と決済利用の関連 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
●クレジットカード
|
●コンビニ
|
表2●クレジット決済の支払区分別比率 | ||||||||||||||||
|