写真1●ライトデータプランの説明
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 イー・モバイルは6月22日,HSDPA(high speed downlink packet access)のデータ通信サービス「EM モバイルブロードバンド」に,新料金プラン「ライトデータプラン」を導入すると発表した。提供開始は7月1日。7月31日までに新規契約で加入した場合は7月分の料金を無料にする。

 ライトデータプランは,データ通信量に応じた2段階の定額制を採る(写真1)。料金は月額3480円(年とく割適用時は2480円)と,既存のデータプラン(月額5980円,年とく割適用時は4980円)に比べて安いが,1カ月のデータ通信量は17Mバイトまで。17Mバイトを超えた場合は,パケット通信量に応じて従量課金する。ただし6480円(年とく割適用時は5480円)が上限。パケット通信料は0.0105円/パケットで,上限の6480円は約52Mバイトに相当するという。

 同社によると,17Mバイト(約14万パケット)はパソコンのメール(188Kバイト)で1日当たり約3.1通,Webの閲覧(200K~300Kバイト)で1日当たり2~3ページに相当するという。同様に52Mバイト(約42万パケット)は,メールで約9.5通/日,Webの閲覧で6~9ページ/日に当たる。「パソコンのデータ通信の場合はすぐに52Mバイトに達してしまう。すべての端末で契約できるが,基本的にはEM・ONEのユーザー向けになる」(副社長の阿部基成・執行役員)。なお,「1ユーザー当たりの月間平均トラフィックは全体で1.4Gバイト。EM・ONEのユーザーは全体的にトラフィックが少なく,ヘビー・ユーザーでも300Mバイト程度」(同)という。

USBタイプの新製品を投入,初めてMac OSに対応


写真2●USBタイプのデータ通信カード「D01HW」
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 USBタイプのデータ通信カードの新製品「D01HW」(写真2)も6月23日に発売する。中国ファーウェイ・テクノロジーズ製で,全世界で約200万台の出荷実績があるという。D01HWはWindowsに加え,Mac OSに対応した点が特徴。これまで販売していたPCカードとCFカードはMac OSに対応していなかった。

 イー・モバイルのオンラインストアの価格は,「データプラン(ベーシック)」の契約時で3万3980円,「データプラン(いちねん)」の契約時で9980円。発売開始キャンペーンとして23日から一部の大手量販店で,先着で合計1000台に限り1円で販売する。ただしキャンペーン販売する大手量販店の場所と割り当て台数は,22日午後5時の段階では「調整中」として明らかにしていない。

 7月上旬にはExpressカード・タイプ「D02OP」(ベルギーのオプション・ワイヤレス・テクノロジー製)も投入する予定だ(関連記事)。

契約数は6月初めで約5万,「ほぼ計画通り」とアピール

 発表会では,EM モバイルブロードバンドの契約数も明らかにした。エリック・ガン代表取締役社長兼COOによると,「6月初めで約5万契約。内訳はEM・ONEが約2万契約で,データ通信カードが約3万契約。法人ユーザーの問い合わせも多く受けているが,個人が圧倒的に多い」とする。「2007年度末で30万契約」という目標からするとペースが遅いように感じるが,「当初はサービス・エリアが狭いので,ほぼ計画通り。ADSLの初期に比べればかなり早いペースで伸びている。サービス開始からオペレーションも全く問題ない。9月までには10万契約に伸ばす」と順調さをアピールした。

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