FONのアクセスポイントでブラウザーを立ち上げると上のような画面が表示される
FONのアクセスポイントでブラウザーを立ち上げると上のような画面が表示される
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 フォン・ジャパンは2007年6月21日、ユーザーのパソコンに動画広告を表示することで、同社が提供する公衆無線LANサービス「FON」を一定時間、無料利用できる「WiFi ads」を開始した。

 これまで、FONを利用するには、同社が提供する専用の無線LANルーター「LaFonera」を購入する必要があった。今回のWiFi adsでは、LaFoneraを所有しないユーザーに対しても、動画広告を表示することで、FONのサービスを利用できるようにする。ユーザーはFONのアクセスポイントがある場所でブラウザーを起動し、簡易登録を行えばIDとパスワードがもらえる。そのIDとパスワードでログインし、30秒間の動画広告を表示させたあと、15分間限定でインターネットが利用できるようになる。ただし、1日1回しか利用できない。簡易登録したIDとパスワードは、2回目以降の利用にも使える。

 FONは、ユーザーが自宅に設置した無線LANルーターを公衆無線LANのアクセスポイントとして活用するサービス。2007年6月19日時点で国内会員数は3万2314人、設置されているアクセスポイントは1万7945カ所になる。全世界で見ると、会員数は40万5142人、17万3255のアクセスポイントがある。

 FONのサービスにおける会員形態は3種類あるが、現在国内ではLaFonera所有者を対象にした「Linus」と呼ぶ形態だけを提供している。LaFonera非所有者を対象にした課金制の「Aliens」は2007年夏頃にスタートする予定。「今回のサービスは広告収支モデル確立に向けての第一歩と、Aliensを提供する前段階の試験的サービスとの2つの意味合いがある」(フォン・ジャパンの藤本潤一CEO)としている。