米McAfeeは米国時間6月19日,「2007年におけるセキュリティ脅威10項目」について予想のアップデートを発表した。McAfeeの研究機関であるMcAfee Avert Labsによれば,フィッシング攻撃を仕掛けるWebサイトは増加しているが,ボットを使った攻撃は予想に反して減少する傾向にあるという。
Avert Labsが予想する2007年セキュリティ脅威トップ10の最新版は次の通り(順不同)。
- 偽のサインインのページを使って,人気のあるオンライン・サービスのIDやパスワードを盗むWebサイトが急激に増加する
- スパムの量,とくに画像を使ったスパムが増加する
- ソーシャル・ネットワーキング・サイト上のビデオが,悪意のあるコードを配布する手段として悪用される
- 携帯電話をターゲットとする攻撃が増加する
- アドウエアがメインストリームへ
- 個人情報の盗難やデータ損失が引き続き社会的な問題となる
- ボットを使った攻撃が増加する
- ディスク上の既存のファイルを書き換える寄生型のマルウエアまたはウイルスが復活する
- 32ビット・プラットフォームをターゲットとするルートキットが増加する
- 公開されるぜい弱性が増加する
Avert Labsの上級副社長を務めるJeff Green氏は,「予想通り,プロや組織化された犯罪者がインターネット上で多数の悪意のある攻撃を仕掛けている。驚いたことに,携帯電話をターゲットとするマルウエアや画像を使ったスパムは徐々に減少している」とコメントしている。
McAfeeによれば,フィッシング攻撃を仕掛けるサイトは2007年第1四半期だけで784%増加。スパムの総数は,前年の同時期と同じレベルだった。画像を含むスパムが全体の65%を占めたが,徐々に減少する傾向にあるという。このほかにも,携帯電話を対象とするマルウエアの数も減少しているとしている。
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