BI(ビジネス・インテリジェンス)大手のSAS Institute Japanは,医療関連分野などに向け,遺伝情報(ゲノム)を解析するためのデータ分析ソフト「JMP Genomics」を,7月1日に販売開始する。Windows NT 4.0以降(NT 4.0/2000/XP)の上で,スタンド・アローン型で動作する。価格は230万4000円(税別)から。学術用ライセンスは24万円(税別)から。

 JMP Genomicsは,同社の統計データ分析ソフト「JMP」をベースに,ゲノム解析用に特化した版である。ゲノム解析やプロテオミクス(たんぱく質分析)のための機能を持つ。50万個以上のSNP(Single Nucleotide Polymorphism,一塩基多型=塩基配列の個人差)を扱ったホール(全)ゲノム解析試験ができるという。また,実験を効率的に実施する手法であるDesign of Experiment(DOE,実験計画法)が利用可能となる。

 ベースとなるJMPは,パソコン周辺機器のマウスを用いた対話型の操作によって統計値やグラフを表示させることで,解析対象のデータに存在するパターンを可視化するソフト。こうした,試行錯誤によってデータから結論を導き出す手法は,探索型データ分析と呼ばれる。