米Hewlett-Packard(HP)は米国時間6月19日,企業のITインフラ向けの新しいセキュリティ製品「HP Secure Advantage」を発表した。この製品は,サーバー,ストレージ,ソフトウエア,サービスで構成するもの。デスクトップからデータセンターに至るまで,情報の共有,データやリソースの保護,アイデンティティ管理の強化,コンプライアンス管理などを支援する。

 Secure Advantageの主要製品の一つとして,HPは新しいアプライアンス「HP Compliance Log Warehouse」を提供する。HP Integrityサーバーをベースとするこのアプライアンスは,ログ・データを収集して分析し,米国企業改革法(SOX),医療保険関連の法律(HIPAA)など,各種法令や規制への準拠に関するサポートを自動的に作成する。セキュリティ・イベントのデータを分析する「Log and Analysis Manager」は,米SenSagのリアルタイム・アラート・モジュールを採用している。

 Secure Advantageで提供するテープ・ドライブ「HP StorageWorks LTO-4 Ultrium1840」は,データ保護機能としてAES暗号を採用しており,256ビットの鍵長をサポート。バックアップ・ソフトウエア「Data Protector Express Single Server Edition」を搭載する。暗号化プロセスは,同社のデータ保護ソフトウエア「Data Protector 6.0」から管理できる。

 情報セキュリティ・サービス管理の参照モデルである「Information Security Service Management(ISSM)」は,有効なセキュリティ管理を導入することで,企業全体の運用リスクを軽減できるようにアドバイスを与えるもの。HPのセキュリティ・ライフサイクル・サービスを通じて,セキュリティ管理,コンプライアンス,アイデンティティ管理などの分野で情報と資産の整合性確保を支援する。

 このほかにも,フィッシング対策としてパソコン向けの2因子認証ソリューション「Anti-phishing Toolbar」や,ユーザー,プロセス,セキュリティ,コンプライアンスの自動化と管理を最適化するソフトウエア「Identity Center」などを提供。Identity Centerでは,ユーザーのアイデンティティを管理する「Select Identity」,ポリシーや権限に基づいてアクセスを制御する「Select Access」,ユーザー情報の共有管理機能を提供する「Select Federation」などを提供する。

発表資料へ