写真:米MicrosoftのBill Mitchellコーポレート・バイス・プレジデント
写真:米MicrosoftのBill Mitchellコーポレート・バイス・プレジデント
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 「Windows Vistaには,2万種類のデバイス・ドライバが標準搭載されているだけでなく,Windows Updateでさらに2万8000種類のドライバをダウンロードできる。Vistaに対応している周辺機器の数も,2007年6月に200万種類を突破した。Vistaは世界で最も互換性の高いOSだ」--。米MicrosoftのBill Mitchellコーポレート・バイス・プレジデント(写真1)は6月18日,東京都内で開催した「WinHEC 2007 Tokyo」の基調講演でこうアピールした。

 WinHECはハードウエア開発者を対象とした開発者会議で,5月に米国ロサンジェルスで実施したほか,6月には台北,東京,北京の順でも実施している。米国で行われたWinHECやTechEdの基調講演と同様に,WinHEC Tokyoの基調講演でも,Windows Vistaの次のバージョンに関する話題をまったくせず,代わりにWindows Vistaのアピールに時間を費やした。

Windows 2000の内蔵ドライバはわずか350種類だった

 Mitchell氏が強調したのは,Windows Vistaには多数の優れた周辺機器があるという「エコシステム」が存在することだ。Mitchell氏によれば,2000年に発売されたWindows 2000に標準で搭載されているデバイス・ドライバは350種類に過ぎず,2001年に発売されたWindows XPでも標準デバイス・ドライバの数は1万種類であったという。ただし,Windows XPからは「Windows Update」で新種のデバイス・ドライバをダウンロードできるようになった。現在,Windows UpdateからダウンロードできるWindows XP用デバイス・ドライバの種類は2000種類で,Windows XPに対してMicrosoftは1万2000種類のデバイス・ドライバを提供していることになる。

 Windows Vistaではその数が大幅に増加し,標準で2万種類のドライバが内蔵されているほか,Windows Updateからさらに2万8000種類のドライバをダウンロードできる。合計で4万8000種類のドライバが提供されていることになる。Windows Vista対応をうたう周辺機器の数も増えている。2006年11月のWindows Vistaの完成時には,150万種類の周辺機器がWindows Vistaに対応していた。2007年1月の一般発売の時点で,その数が170万種類に増え,2007年6月で200万種類を超えたという。

 Windows Vistaにおける周辺機器サポートが進んでいることに関して,Mitchell氏は日本の周辺機器メーカーに謝辞を述べた。同社によれば,周辺機器に対して発行している「Windows Vista Basicロゴ」の34.5%と,「Windows Vista Premiumロゴ」の21.5%が,日本のメーカーから申請されたものだという。日本のメーカーによる協力がなければ,これほど多くの周辺機器がWindows Vistaに対応することはなかった,というのだ。